投資&資産形成

4%ルールはファンタジー|究極の出口戦略を考える

エクラ

4%ルールはファンタジー|究極の出口戦略を考える

以前の記事では、これから投資を始める方や、すでに始めているけれど迷っている方にとって、
少しでも道しるべになればと思い基本的な考え方を書きました。

今回はそこからさらに踏み込んで、
長期投資における出口戦略について私なりの考えを書いていきます。

以前、インデックス投資は出口から逆算して設計するべきだという記事を書きました。

出口でいくら必要かを決め、そこから資産形成を組み立てる。
長期投資では当たり前の考え方です。

今回はそのさらに先の話をします。
私が考えている、究極の出口戦略です。


4%ルールだけで設計するのは危険

多くの人は4%ルールを参考にしています。

月にいくら必要かを決めて
4%で取り崩すなら必要資産はいくらかを計算する。

そして平均利回りを7%程度と仮定して

7% − 4% = 3%増えるから一生なくならない

という設計をします。

ですが正直に言うと、
これはかなりファンタジーに近い考え方です。

4%ルールには大きく分けて2種類あります。

・引退時の資産の4%を取り崩し続ける
・その年の資産の4%を取り崩す

この2つでも結果は大きく変わりますが、今回はそこには触れません。

どちらのパターンでも見落とされがちなのが

平均利回りは平均でしかない

ということです。

例えば、引退後に4%ルールで取り崩しを始めたとします。

2年後に50%の大幅な下落。
そこから1年停滞し、その後回復して5年後には平均7%になったとします。

平均では7%です。

ですが実際の資産推移は平均通りには動きません。

取り崩し期に大きな下落が先に来た場合、
平均利回りが同じでもプランは簡単に崩れます。

ここで必要になるのが防衛資金です。


取り崩し期に重要なのはリターンではなく生存率

取り崩し期において重要なのは
リターンではなく生存率です。

そのためには

・現金
・国債
ゴールド
・ボラティリティの低い資産

こういった防衛資産を保有しておく必要があります。

私は最も確実なのは現金だと思っています。
次に国債。
ある程度リスクを取れるのであればゴールドも選択肢になります。

ここでよく聞かれるのが

防衛資産は何%持てばいいですか?

という質問です。

ですが、この質問自体が少しズレています。

重要なのは比率ではなく期間です。

最低でも1年。
できれば数年。
多くても10年。

私は10年あれば世界経済は必ず回復すると考えています。

資産が大きい人ほど防衛資金は多く持てますが、
比率で見ると逆に小さくなるはずです。


防衛力という考え方

ここからはかなり個人的な考えになります。
偏見も入っていますが、実際に私が設計している考え方です。

資産形成期のリターンは

入金力 × 時間 × ボラティリティ

ですが、取り崩し期の安全性は別の要素で決まります。

私は防衛力を次のように考えています。

防衛力 = 総資産 ÷ (取り崩し期間 × ボラティリティ) × 支出の柔軟性

総資産が大きいほど有利で、
期間が長いほど不利になり、
ボラティリティが大きいほど危険になります。

そして

支出を調整できる人ほど破綻しにくくなります。


防衛資金はいつ使うのかを決めておく

もうひとつ決めておかなければならないのが

いつ防衛資金を使うのか

というルールです。

暴落した時は現金で凌ぐと言いますが、
暴落とは何%なのでしょうか。

株式市場では毎年10%程度の変動は普通に起こります。

そのたびに

暴落だ!

と騒ぐ人が出てきます。

私は最高値からの下落率で判断しています。
証券会社のファンド詳細を見れば基準価額の推移はすぐに分かるので、特別なことをする必要はありません。

資産形成期であれば暴落は避けられないものです。

理屈では分かっていても、実際に資産が減ると不安になるものです。

上がれば資産は増え、下がれば多く買える。
長期投資は、このくらいの気持ちでいられるかどうかが結果を大きく左右すると思っています。

出口を明確に想定できている人であれば、
相場が下がっても計画通りに行動できます。
その安心感が、長期投資に必要な握力を強くしてくれると思っています。

特に、何となく良さそうだからという理由で
オルカンなどを積み立てている人はここで不安になります。

積立を止めたり、最悪の場合すべて売却してしまう人も出てきます。

問題は取り崩し期です。

ここでルールを決めていないと、簡単に破綻します。


私が決めている暴落時のルール

私が決めているルールは次の通りです。

最高値から

・−20%までは通常通り取り崩す
・−20%以上で「取り崩し:防衛資金」を50:50にする
・−30%以上で取り崩しを停止し、防衛資金のみ使用する

さらに

・−30%以上で余力の範囲で買い増し
・−40%以上でさらに追加投資を行う

その後は防衛資金で耐えます。

そして最高値を更新した次の月に通常ルールへ戻し、
防衛資金を補充しながらリバランスします。

このように事前にルールを決めておくだけで、

破綻する確率は大きく下げられるはずです。


長期投資は出口まで考えて初めて成立する

必ずしもこれが正解だとは思っていません。

ですが少なくとも、

4%ルールだけで設計するよりは現実的な出口戦略だと思っています。

長期投資は
積み立て方よりも出口で決まります。

出口戦略を決めない長期投資は、

ただの願望になりやすい。

だからこそ

資産額
防衛資金
取り崩しルール
暴落時の行動

ここまで決めておくことが、

長期投資を続けるために一番大事だと思っています。

ABOUT ME
エクラ
エクラ
40歳を過ぎたことをきっかけに、本格的に資産形成を開始。現在は投資信託を中心に、長期・分散・積立を軸とした運用を行っています。 年収の40%以上を投資に回しながら、実際の運用を通じて得た気づきや考えをもとに、資産形成や長期投資について発信しています。 短期の値動きに一喜一憂せず、タイミングよりも継続を重視するスタンスで取り組んでいます。
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