米国経済ニュース

米イラン核合意とSOXX急騰——S&P500への影響を解説

エクラ

今週の市場概況

今週の米国株式市場は、週を通じて地政学リスクと金融政策への思惑が複雑に絡み合う、神経質な展開となりました。週前半はイラン情勢の緊迫化を背景に航空株や原油関連株が乱高下し、VIXも一時上昇するなど不安定な動きが見られました。ホルムズ海峡封鎖リスクや燃料高騰に伴う食料インフレへの懸念が重なり、木曜日には全体的に下押しする場面もありました。

しかし、週後半にかけて流れが大きく変わります。金曜日に半導体ETF(SOXX)が+8%という大幅高を記録したことを皮切りに、市場全体がリスクオン方向へ転換。そして土曜日には米イランの核合意が伝わると原油価格が急落し、インフレ警戒感が和らぐかたちとなりました。地政学リスクのピークアウトを好感した買いが入り、週間では主要3指数がそろってプラスで着地しました。

週間トータルで見れば、S&P500(SPY)は+0.34%、NASDAQ100(QQQ)は+0.74%、ダウ平均(DIA)は+0.82%とそれぞれ小幅上昇で終着。一方、安全資産として買われていた金(GLD)は米イラン合意や半導体主導のリスクオンを受けて-2.70%と大きく下落しました。ビットコイン(BTC)はほぼ横ばいの-0.33%と、今週は静かな週となりました。


マーケットデータ

銘柄 週初終値 週末終値 週間騰落率
S&P500(SPY) $739.22 $741.75 +0.34%
NASDAQ100(QQQ) $716.07 $721.34 +0.74%
ダウ平均(DIA) $508.91 $513.06 +0.82%
金(GLD) $397.27 $386.54 -2.70%
ビットコイン(BTC) $63,722.31 $63,513.00 -0.33%

今週のトピックス

月曜日(6/8)

イラン危機が航空株・CPI・VIXに与える影響を解説

週の幕開けは、イラン情勢の緊迫化というやや重い話題からのスタートでした。地政学リスクの高まりを受けて、燃料コスト上昇への懸念から航空株が売られる動きが見られ、市場の緊張度を示すVIXも神経質な動きを見せました。また、原油高がCPIに波及するリスクについても改めて意識される1日となりました。インフレ再燃への警戒感と地政学的な不確実性が混在するなか、投資家心理はやや慎重なムードで始まった週でした。

火曜日(6/9)

半導体株急騰の理由——地政学リスクとAI需要が交錯する相場を解説

前日の重い空気から一転、この日は半導体株が急騰する場面が見られました。一見すると地政学リスクと株高は矛盾するようにも感じられますが、イラン情勢を背景にしたサプライチェーン不安が逆に半導体の希少性・重要性を再認識させる流れとなったようです。それに加え、AI向け需要の底堅さが改めて評価され、SOXXを中心に半導体関連が買い直される展開となりました。地政学リスクとAI投資の思惑が複雑に交錯した、今週を象徴するような1日でした。

水曜日(6/10)

燃料高騰が食料インフレを招く仕組みとCPIへの影響を解説

イラン情勢を背景にした原油高が、食料インフレへどうつながるのか——その構造的なメカニズムについて深掘りした1日でした。農業機械の燃料コスト、輸送費の上昇、肥料価格への波及など、原油高は食料価格に幅広く影響します。次回CPI発表を前に、市場でもインフレ長期化シナリオを意識した動きが見られ、株式市場はやや軟調に推移しました。「インフレとの戦いはまだ終わっていない」という現実を改めて突きつけられるような水曜日でした。

木曜日(6/11)

ホルムズ海峡封鎖リスクが日本経済に与える影響を解説

週間を通じて最も下押しが強かった木曜日。ホルムズ海峡封鎖というシナリオが現実味を帯びて議論されるなか、原油輸入依存度の高い日本経済への影響が改めてクローズアップされました。エネルギーコストの急騰、貿易収支の悪化、円安圧力……と、日本への波及経路は多岐にわたります。米国市場でも地政学リスクの高まりを嫌気した売りが優勢となり、ポートフォリオ的にも厳しい1日となりました。こういう日こそ、長期積立の軸をぶらさないことが大切だと感じます。

金曜日(6/12)

SOXX急騰+8%の理由——イラン情勢とFOMCが半導体株に与える影響

週のハイライトはこの日でした。半導体ETF(SOXX)が+8%という目を見張る急騰を記録し、市場全体を一気に押し上げました。FOMCの政策スタンスへの安心感に加え、イラン情勢が落ち着く兆しを見せたことでリスクオンの流れが加速。半導体セクターへの資金流入が集中し、NASDAQ100も週間の上昇分の多くをこの1日で取り返す形となりました。「嵐の後の晴れ間」とでも言うべき、印象的な金曜日でした。

土曜日(6/13)

米イラン核合意で原油急落——VIXとリスク地政学リスクの変化を解説

週末にかけて最大のサプライズが飛び込んできました。米国とイランの核合意が伝わると、原油価格が急落。エネルギーコストへの懸念が和らいだことで、VIXも低下傾向を示し、市場全体のリスクセンチメントが大きく改善しました。週初から高まっていた地政学的な緊張が一気に緩和に向かうという、まさに「相場は予測できない」ことを痛感させる展開でした。安全資産として買われていた金(GLD)の大幅下落も、こうした流れを如実に反映しています。来週以降は、合意の詳細と原油・インフレへの影響を引き続き注視していきたいところです。


ポートフォリオ週次レポート

週間市場変動(積立除く):約+12.6万円
週末評価額:約967万円

日付 評価額
6/8(月) 954.4万円
6/9(火) 961.1万円
6/10(水) 956.7万円
6/11(木) 941.6万円
6/12(金) 963.3万円
6/13(土) 966.9万円

今週のポートフォリオは、週を通してジェットコースターのような動きを見せました。火曜日にいったん961万円台まで回復したものの、水・木曜日と2日続けて下押しされ、木曜日には941万円台まで落ち込む場面も。それでも金曜日のSOXX急騰と土曜日の米イラン核合意で力強く巻き返し、週末は967万円前後で着地しました。

木曜日に941万円台まで沈んだときは「来たか」と思いましたが、こういう局面こそ積立を止めない、慌てて売らない、それだけです。地政学リスクに端を発した下落も、結局は1週間のうちに相当程度回復してしまう——長期投資の本質はそういうノイズに動じないことだと、改めて実感した1週間でした。評価額が1,000万円の大台に近づいてきたことも、淡々と記録しておきます。


※本記事は投資情報の提供を目的としており、特定の銘柄や金融商品への投資を推奨するものではありません。投資の最終的な判断はご自身の責任においてお願いいたします。掲載している価格・データは記事執筆時点のものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。

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エクラ
エクラ
40歳を過ぎたことをきっかけに、本格的に資産形成を開始。現在は投資信託を中心に、長期・分散・積立を軸とした運用を行っています。 年収の40%以上を投資に回しながら、実際の運用を通じて得た気づきや考えをもとに、資産形成や長期投資について発信しています。 短期の値動きに一喜一憂せず、タイミングよりも継続を重視するスタンスで取り組んでいます。
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