投資に正解はない。だから出口から逆算する
投資に正解はない。だから出口から逆算する
投資を始めるにあたって、多くの人は先人に正解を求めようとします。
しかし、私は投資に絶対の正解は存在しないと思っています。
なぜなら、一人ひとり状況も違えば、メンタル(リスク許容度)も違うからです。
年齢や収入、現在の資産、支出や借金、既婚か独身か、子どもは何人いるのか。
他にもさまざまな条件があるはずです。
同じS&P500に投資していたとしても、20代で独身の人と、50代で家族を養っている人では意味がまったく違います。
前者は多少の暴落が来ても時間で回復を待てますが、後者は取り崩しのタイミングと重なれば生活に大きな影響が出るかもしれません。
だからこそ、
「みんながやっているから」
「有名な人が勧めているから」
という理由だけで投資を始めるのは危険だと思っています。
投資において本当に大切なのは、
どの商品を買うかよりも、
自分はどこまでリスクを取れるのかを知ることです。
そしてもう一つ大事なのが、最初にゴールを決めておくことです。
老後にいくら必要なのか。
何歳までにいくら作りたいのか。
毎月いくら積み立てられるのか。
暴落が来ても続けられる金額はいくらなのか。
これらを考えずに始めてしまうと、相場が下がった時に不安になり、結局途中でやめてしまう可能性が高くなります。
私はこれまで、個別株に集中して大きく損をした経験もありますし、なんとなく積み立てていただけで資産が増えていた経験もあります。
だからこそ思うのは、
投資には「正解」があるのではなく、
その人にとっての「続けられる形」があるだけだということです。
出口から逆算して積立設計をする方法
私がおすすめする投資戦略の設計方法は、AIの活用です。
ここで例をひとつ紹介します。
30歳でオルカンに投資予定、65歳の時に4000万円を目標とする場合を考えてみます。
AIに次のように質問します。
「現在30歳で、65歳の時に4000万円にするためには、オルカンに毎月いくら積み立てればいい?」
すると、このような回答が返ってきます。
利回り3% → 約5.5万円
利回り5% → 約3.5万円
利回り7% → 約2.3万円
ここで、もう一つやってほしいことがあります。
今回は一番弱気な想定である、月5.5万円の積み立てで考えます。
次にAIにこう聞いてみてください。
「毎月5.5万円積み立てた場合のモンテカルロシミュレーションをして」
モンテカルロシミュレーションとは、乱数を用いて確率的な試行を膨大な回数繰り返し、不確実な結果を統計的に推測する手法です。
すると、例えばこのような結果が出ます。
最悪(下位5%) 約3200万円
やや悪い(下位25%) 約4300万円
中央値(50%) 約6400万円
良い(上位25%) 約9300万円
かなり良い(上位5%) 約1.4億円
つまり、
約80〜85%の確率で4000万円を達成するという結果になります。
仮に下振れしたとしても、約3200万円程度にはなるという想定です。
もちろん、これは世界経済が長期的に成長し続けるという前提で行ったシミュレーションなので、やや甘めの結果が出やすい傾向があります。
そのため、この通りになるとは限りません。
特にレバレッジのかかった商品では値動きのブレが大きくなるため、結果のばらつきもさらに大きくなります。
場合によっては元本割れを起こす可能性もありますので、あくまで期待値の目安として見るくらいがちょうどいいと思います。
それでもシミュレーションを行う意味があるのは、
目標に対してどの程度の確率で到達できそうかを事前に知ることができるからです。
そして、そもそも世界経済が長期的に成長しないと考えているのであれば、株式投資そのものをするべきではないとも言えます。
リターンを上げる方法は3つしかない
投資でより高いリターンを望むのであれば、選択肢は3つしかありません。
時間
入金力
リスク
出口までの期間や設定金額によっては、オルカン1本の投資では非現実的な積立額を提示されることもあります。
その場合は、よりリスクを取り、ボラティリティの高い商品を許容範囲内で組み込んで再度試してみてください。
ただし、レバレッジのかかった商品はおすすめしません。
私はあれは投資というより、投機の領域だと考えています。
サテライトとして低い比率で、なくなってもいい資金で持つのはいいと思いますが、高い比率での運用はおすすめしません。
レバレッジ商品には逓減という現象があり、相場が停滞しているだけでも資産が減っていきます。
長期で運用するような商品ではないと思っています。
これから投資を始める方や、すでに始めているけれど迷っている方にとって、少しでも道しるべになれば嬉しいです。
